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在野の社会学研究者による尽きなく生きることの社会学

小説(日本)

村上春樹「ねじまき鳥クロニクル1・2・3」

ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編 (新潮文庫)(1997/09/30)村上 春樹商品詳細を見る ・独特の重み さきに白状しておくと、春樹作品において「ねじまき鳥」は私の中の最高得点である。というのも、本書は春樹作品の中でも異質的な「独特の重み」が…

絲山秋子「イッツ・オンリー・トーク」

イッツ・オンリー・トーク (文春文庫)(2006/05)絲山 秋子商品詳細を見る ・「絶世の美女」 絲山秋子の作品をはじめて読んだのは、たしか大学生の頃だった。その頃は「面白いものを書く新しい作家はいないか」と思って新人賞を取った作品を順番に読んでいた。…

高橋源一郎「優雅で感傷的な日本野球」

優雅で感傷的な日本野球 〔新装新版〕 (河出文庫)(2006/06/03)高橋 源一郎商品詳細を見る ・風呂上りに読む文章 音楽には、いくつかの役割がある。スピーカーの前に座って集中して聴くクラシック音楽があれば、環境のなかに溶け込んだBGM的な音楽もある。そ…